第28章 ♤伝えなきゃ伝わらない(花巻貴大)生誕記念 完結
「聞いてっか?
チャントやらねぇと
怒られんぞ?
数学…の…担当って…」
そこまで言った貴大が
眉間にガッツリ皺を寄せ
「教えたくなくなった」
パタリと鉛筆を置く
『貴大!?なんで?!』
「桜木センセ異常に褒めそう
お前真っ赤になりそう
ムラムラされそう、イヤデス」
計算か!!私がムラムラしちゃうよ!
プクリと頬を膨らませる貴大が
可愛過ぎて固まって悶えるのを
我慢してると
「妬いてゴメン…
続きチャント教えるから
固まんなよ」
パクリと唇に噛み付いて
耳を真っ赤にして
再び鉛筆に手を伸ばす
だから!本当カッコ良過ぎるの!
勘弁して!
「ほら、次の問題…」
問題なんかどうでも良くなるよ!
『貴大…あの…』
頑張るからキス…を…
「大丈夫。もうしない、ゴメン。
よく考えたら適当にして
桜木…センセから呼び出される方が
いやだった、ほら、やんぞ」
『…ハァイ』
なんで謝るの?
イヤなんて言ってないのに…って!
私が拗ねてどうする!
「姫凪?」
『なーんでもない!
問題解く!』
サラサラと解かれる問題
終わったらご褒美!
これだ!