第1章 ♉365日キミの日(黒尾鉄朗)日々の感謝を込めて… 完結
「姫凪ー…遠い…
もっとこっち…だろ?」
髪を梳かす姫凪を
後ろから抱き締めると
『もう!チャントしないと
学校行けないでしょ!
そろそろ鈴村さんが
入って来るよ!
鉄朗も早く服着なさい!』
聞き慣れたトーンの姫凪の声で
怒られる
「これこれ…この声聞くと
朝だなーって気合い入るんだよ
俺…なのに最近来ないしー…」
怒る姫凪を更に抱き締めて
ゴロゴロと背中にジャレ付くと
『えっと…それは…さ…
最近暑いからさ…
鉄朗に美味しい朝ご飯を
配達しようとしてたんだけど
ナカナカ上手く行かなくて…
ほら、家じゃご飯なんか作らないじゃない?
だから…その…練習を…ね?』
まさかの真相が明かされる