第5章 ♑愛されたがりの愛し方(黒尾鉄朗)クロの日 完結
「おい、何言ってンだ?」
『なに自惚れてんねんって言うてんねん
妬かへんわ。
勝手にしたらえぇ。
続きは自分で淹れて飲み
そんなアホみたいに元気あったら
一人で大丈夫やろ』
俺を押し退けて
眉間に皺を寄せ硬くなってる下半身を睨み
『どうぞ楽しんでな?
マコちゃんと』
振り返る事もせず出て行った
「はぁ!?
なに怒ってんだァ!
待て!バカ姫凪!
なんで俺がお前意外と
楽しまなきゃなんねぇんだ!?
分けわかんねぇ!帰んなよ!」
勢い良く踏み出して
追いかけた事でズキリと痛む足首
でも、それより
『一緒に居っても楽しまれへんから
帰る言うてんねん
追いかけて来なや
…何回でも拒否るで…
鉄朗の…アホ…』
お前のその言葉が
痛えよ。
背中を向けたまま出て行く姫凪を
追う足は無くて
痛む足を引き摺って部屋に戻った