第21章 近過ぎたキミ⑥(及川徹)⚠兄×妹R18⚠
すると
「及川さん!
姫凪ちゃん来てますよ!」
私の後ろから高い声が群れを割る様に響き
「『サクラちゃん…』」
私と徹の声が重なる
『あり…』
ありがとう、って言わないと
ダメなのに
「及川さん
気付いてくれてよかったね?
じゃあ、ね」
『うん…』
なんて嫌な子だろう。
だって……
「姫凪、ごめん!
行こう?岩ちゃん達が待ってるよ?
あー!サクラちゃんも!
ありがとうね!」
「いえ!大丈夫です!
また練習見に行きます!」
親しげに話す二人に
やっぱりモヤモヤしちゃうんだもん