第21章 近過ぎたキミ⑥(及川徹)⚠兄×妹R18⚠
『国見ちゃん付いて来て…』
「はあ?」
『ウソです。
行ってきます』
頼む前に叩き落とされた
お願いにため息を吐いて
入り口に足を進める
私がモタモタしてる間に
徹の周りは小さな人だかりが
出来ていて
『あの…お兄ちゃん…』
私の小さな声は徹に届かない
『あの…チョット通して…』
遠慮がちに周りの女の子に
言ってみるも
邪魔なのは
私の方みたいで
冷ややかな視線が帰って来るだけだった
いつもは
こんな事で退かない
”私の”って胸を張って
割り込むのに…
声が出なくなってしまった