第7章 *優しいとこも好きだけど【菅原孝支】
「おぉ!?シホどうした!?」
ドカッと勢いよくスガを押し倒す私。
それにびっくりしたスガは目を丸くして、驚いてるけど苦笑いしている。
私の目線がじっとスガを捕まえて、彼は大人しく私を見つめているけどどこか落ち着かない様子。
言わなきゃ、今日こそ言わなきゃ。
「スガ、今日のご飯も美味しかった!!」
「ん?あ、ありがと…??」
あ、違う、言うのはそれじゃなかった。
いや確かに美味しかったけども。
一度落ち着いてもう一度。
「スガって私の彼氏じゃなくてお母さんみたい!!」
「あ〜、それ大地にもよく言われるわ〜」
そう言ってからはフワフワした感じで笑う。
…可愛い。
いや、そうじゃなくて。
危ない、また流されるところだった。