第1章 *とっくに普通以上だったよ【国見英】
指が離れた、って思ってたら、
国見くんの顔が近づいて来た。
えっ、どうしよう何されるんだろう。
国見くんの方見れない。ダメ、見てられない。
「…ゃぁっ!」
パクッと耳を食べられて変な声が出た。
なにこの声、私の声??
「そそられる、そんな声出されると」
「えっ、国見く…っ、やぁ…っ」
国見くんの舌が私の耳を舐める。
たまに甘噛みされて、ちゅっとキスされて。
心臓が壊れそう。
もうすでに壊されてきてる。
「前田、感じてるの?耳で??」
国見くんの声が色っぽい。
感じてる?私、耳を遊ばれているだけで?
慣れてないせいでもう本当分かんない。
「感じてない…っ!」
「ふーん、そう」