第3章 ♢少女漫画以上のことを【月島蛍】
「あー、恋したいなぁ」
たまにそう思う。
特に少女漫画を見た後とかだとそう思って、
現実から目をそらしたくなる。
だって例えあんなカッコいい人がいたとしても、
私のことを好きになるわけがないし、
まず私があんなヒロインにはなれない。
「それでも憧れるよね〜」
でも憧れるくらいならいいか。
もう高校生活での恋愛なんてとっくにに諦めてるし。
開いている教科書を閉じて、教室の時計を見ると
時間は午後5時。
放課後教室に残って勉強をしてたらこんな時間になっていた。
まあ、宿題とかやりたいこととか出来たしいいや。
放課後の教室とか、なんか好きだな。
今は1人だけど、友だちと残るのも楽しいし。