第2章 ♢キスしてください【影山飛雄】
「ん…っ、んんっ」
長い。
息が、出来ない。
「…はぁっ、んんんっ」
やっと離れて息が出来たと思ったら、またすぐ口を塞がれる。
次はもっと…深いキス。
「ふぁっ…っんん……」
飛雄の舌が口の中に入ってきて、体がビクッと跳ねる。
まさかディープキスをするなんて。
どことなくぎこちないキスなのに、
もっとしたいって思う。
…舌が熱くて、溶けちゃう。
本当に溶けちゃいそうになる。
やっと口が離れたと思ったら、力が抜けて私は床に崩れ落ちた。
「…顔、真っ赤だぞ」
「……っ、あんたもじゃん…」
「うっせーよ」
自分の頬を触ると、さっきより数倍熱い。
飛雄の熱が完全に移ったな、こりゃ。
「ねぇ、あのさ…」
「あ?なんだよ」
「もっと、キスしてください」