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夏の風

第5章 好きのさきにあるものは…?


朝目を覚ますと

コーヒーのいい匂いがして

リビングにのそのそと出ていくと



「おはようおくらちゃん(笑)」



昨日のことが嘘だったかのような

明るいくるみの声が

迎えてくれる…




テーブルの上に並んだ

美味しそうな朝御飯に



「朝から頑張ったなぁ(笑)」



そう言って椅子に座ると



「うん…これがしたかったことの

3つ目だからね(笑)」



なんてくるみは

照れくさそうな笑顔を見せる…



「朝御飯が…三つ目なん…?」



「うん…

おくらちゃんと二人で過ごす

当たり前の日常(笑)」



「そんなん…

これからいくらでも…」




「先のことなんか

誰にも解らないから…(笑)


今はお互いに大好きでも

大嫌いになることだって

あるかもしれないでしょ…?


だから私は見えない未来に

縛られるより…

一緒にいられる今を

大切にしたいんだよね…(笑)」




そう言って笑うくるみに



"俺はずっと変わらへんよ?"





そう口で伝えるんは簡単やけど

でもきっとくるみが求めてるものは


そんな言葉じゃない…



それが痛いほどに解るから




好きの先にあるものなんて

やっぱりどんなに考えても解らへんけど



その答えを見つけるためにも




ずっとずっとこの先も側にいて

この気持ちを少しずつでも


伝えていこう


この時の俺はそう思ったんや…
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