第5章 好きのさきにあるものは…?
家に帰ってきて2日目
午前中の仕事が終わってから
2人で海に行く約束をした
二人で一緒にいることが
当たり前になっていく中で
そういえばちゃんとしたデートを
したことが無かったなぁ
そんなことを思いながら
雑誌の取材を済ませ
ポケットに入れた小さな箱を
カタカタと小さく揺らしてみる…
二人で一緒に暮らしはじめて
少しした頃
安に付き合ってもらって買いに行った
この小さな箱を
ずっと渡せないまま
今まで来てしまったのは…
どうしてなんやろう…?
渡す機会なんて
いくらでもあったはずやのに
くるみの笑顔を毎日見られたら
何だかそれだけで満足で
それ以上を求めてる自分が
欲張りな気がしてた…
でももうええよね…?
ずっと側にいて欲しい
家族になりたい
そう願っても…
くるみが"うん"って言うてくれたら
社長にも事務所にも
話をしよう…
そして1番迷惑をかけるであろう
メンバーにも…
一つずつ
一歩づつ
でいいから
二人で…いや三人での未来を
ちゃんと形にしていきたいんや…