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炎と氷輪の魔女(エース)

第4章 Memorial


あぁ、ウンメイって残酷___
















「俺のな、父親は…ゴールド・ロジャーなんだ……」
『…え?』
「ほんとの、ことなんだ」
『……』

ロティアは黙り込んだ
どう、返したらいい?
こういう時、なんて言えばいい?

『そうなの、別に大したことじゃないわね』
「…ッ」
『父親が何?あんたは父親がこうだからなんて、ウジウジ気にしてるの?』

確かにゴールド・ロジャーは大罪人だ
でも、自分も同じようなものだった
父親の犯した罪は一族を滅ぼす結果となった

『でも、私も父親は嫌いだわ。…アイツは私の一族を奪ったのよ』
《ロティア、ソレハ公言シテハイケナイ》
「…いいよ、言っちゃいけねぇことなら聞かねぇし」
『そうね、気が向いたら話すわ』

ロティアは考えていた
ここから、逃げる方法を
きっとルゼットは反発する
勝負したからには…と

《余計ナ事ヲ考エテイルナ》
『ふふっ、秘密よ』
「とりあえず、まだ親父に会わせるのは後にしよう」
『お仲間は私を嫌ってるでしょうね、あんなことしたんだからふふっ』
「それは、まぁ…」

一部はエースがロティアを連れてきたことに反対した
でもほとんどが無言で何も言わなかった

『私の闇を感じたのね。まぁ、強い人ほど闇は感じるものだから』
「闇?」
《言ウナ》
『はいはい』

言葉にするのは簡単
その後の始末をつけるのが大変なことくらい分かる

『私は、自由に生きたかった』
《…モウ喋ルナ》
『自分の闇に囚われたら、簡単に逃れることなどできないと、知ったわ』

エースにはロティアの言いたいことが分からなかった
どうして…そんな悲しそうに言うのか
何もかもが分からなかった
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