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炎と氷輪の魔女(エース)

第2章 Jewel


「お前も能力者か?」
《イヌイヌの実、モデルフェンリル》
「やはりな」
《ロアハ俺ノ恩人ダ。俺ハ死ヌマデ側ニイルト誓ッタ》
「名前は?」
《ルゼット》

エースがロティアを抱えようとするとルゼットは唸った

《ロティアハ俺ガ運ブ。好キニシロト言ッタガ、信用ハシテナイ》
「お前の背に乗せるからそれでいいか?」

ルゼットは頷いた
エースはロティアをルゼットの背に乗せた

「船に行くが」
《飛ブ。オ前ノ船ヲ乗セロ、共ニ行ク》
「分かった」

エースは海岸に泊めてあるストライカーを持ってきた
ルゼットはすでにドラゴンの姿になっていた

「デケェ…」
《乗レ》

ドラゴンの喉には逆さに生えた鱗がある
ロティアの姿が見当たらないからもしや、口の中に入れたのかと思ったが、その逆さの鱗に乗っていた

「否が応でも俺に近づけたくないんだな…」
《早クシロ。ロティアガ目ヲ覚マセバ暴レルゾ》

エースは促され、ルゼットの背に飛び乗った
そして角の間にストライカーを縛り付けた

《船マデ案内シロ》
「了解だ」

エースはビブルカードを出した
誰のものだろうか
だがそれは間違いなく船を指している

「南東に真っ直ぐだ」
《分カッタ》

ドラゴンは大きな羽ばたきをして舞い上がった
どうしてこの巨体が飛べるのだろう
エースは疑問に思ったが口には出さなかった

《時間ガ掛カル。オ前ハ血薔薇姫ノ話ヲ知ッテルカ》
「聞いたことはあるが、知らないな」
《着クマデニ話シテヤロウ》



その物語は表面は美しいのに、悲惨な光景や涙を思わせる
悲しく切ない物語だった
















___姫様がお目覚めになるわ
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