第8章 昼夜〈N×S〉
~S.
昼間は、メンバーと一緒に居るから。
きっと匂いも移るだろうし、何よりバレたら
智くん辺りに怒られるんじゃないか、っていう
考えが俺の中にあって、吸い始めた頃から、
仕事場では全く吸わない様に気をつけていた。
ら、ついつい飴とか、ラムネとか気づいたら
口に入れていた。
最初はそれで良かったんだけど、段々満足しなく
なってきて、今やクッキーとか、大きめのやつに
なっている。
「ん"〜、あともうちょっと、」
隣でゲームやってる和に寄りかかりながら
言えば、
「翔さんって律儀だよね、」
「律儀かどうかは知らないけど、よく和は我慢できるね、」
「はぁ〜、皆おつかれ、!」
相葉くんと智くんにクッキー詰め込まれた為
口の端が痛いけど、何とか今日も仕事をやりきり
和と一緒に帰る。
「ほら、吸いたいなら吸えば?」
和の車に乗り込んだ瞬間、言われた一言。
「和は、?いいの?」
煙草に火をつけながら聞けば、
「今日の朝なくなった」
「えっ、じゃあ俺のいる?」
遠慮がちに自分の箱を前にだすが、前を見たまま
「メンソールお断り〜」
ハンドルから片手を離しヒラヒラ振った和。
「…、一緒だって、メンソールも、」
ふぅ、と煙を吹きながら文句を言う。
一本吸い終わった頃、見知ったマンションに
車が止まった。
「はぁ〜、ただいま、」
和が玄関を開けながら怠そうに呟く。
「和の家久しぶりだね、!」
同じように玄関をくぐり、ドアを閉めたら、いきなり
手を掴まれ玄関のドアに押し付けられた
「な、っに、!?っんん!?」
声を発しようとしたら、和に口を塞がれ、一瞬
息が詰まる。
「んん、っふぁ、な、なにぃ、…?」
「ん、やっぱメンソール俺むり…、」
唇を舐めながら顔を顰めて言う和。
「そ、そんだけ、?」
「何、もっとやって欲しいの?」
不覚にも、ドキッとしたのは内緒で、
.