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Redline【気象系BL】

第4章 秘密〈N×S〉


~N.




朝方、行ってくると言ったきり、学校に来てない
翔ちゃん。
それに気づいたのは、四時間目の授業の時。
出席とってて、返事がなくて、目線をうごかしたら
居なくて、周りに聞けば、翔ちゃんと普段一緒に
居る大野が、
「しょーくん今日はいないよぉ」
と、頬杖をつきながら、言った。

何で来てないんだよ!?朝普通だったじゃんよ、
授業終わりの準備室で一人、頭を抱え、
スマホを取り出す。
画面に、なんで来ないんだ。なんて文を打ちながら
少し心配する。
送信したら、すぐ既読がついて、ごめんねと
返ってきた。
背もたれに寄りかかりながら天を仰ぎ、
はぁー。なんてでかいため息がもれる。

「んふふ、幸せにげちゃうよ〜、?」
「ッ!?びびった、大野か…、」
突然現れた大野に思わずびっくりして、スマホを
落としてしまった。
落としたのを拾いながら、
「大野、お前授業は、?」
そう聞けば、あくびをしながら大野は
「えー、?面倒くさいからやんねぇ」
と、いい、ソファに遠慮なくどかりと座った。
「はぁ、?だからって、何でここに…、」
じろり、と目線を送れば、彼特有の、ふわふわ
した笑い顔で、じっと、見られる。

「誰でも、秘密事はあるよねぇ」
意味有りげに、ポツリと言葉を落とした大野。
「なに、急に…、」
「そのまんま、隠し事、大変だね、隠すの」
大野は、まるで知ってるかのように、話始める。
大野が言ってる隠し事やら、秘密事は、一体、
何なんだろうか。
まぁ、心当たりはある。翔ちゃんだ。
でも、まさか、知るはずがないと、思った。

「何が言いたいんだ?お前は」
警戒気味に聞けば向こうはひたすら笑ってる。
「せんせ、しょーくんの事、よく見てるよね」
オレ知ってるよ。そう、続ける大野。

「知ってるよ。付き合ってる事。」
大野の口が、弧を描いた。
俺の背中に、冷汗が伝ったのがわかった。
日常が、ガラガラと崩れる音がした。




END.
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