第2章 夏の終わり〈J×S〉
~J.
朝、大野さんと鉢合わせてそのまま二人で
楽屋にはいる。もうそこには3人が居て、
翔さんを交え仲良く話していた。
入ってきた俺らに気づいたのか、朝にもかかわらず
格好いい笑顔でおはようと笑う。
あー、今日も格好いいな。なんて思ってると、
近くに翔さんが来て智くんと一緒なの珍しいね
と、言った。
「そうかな?まぁ、珍しいか、」
「寝過ごしたの?昨日遅かった?」
遅く来たのが心配だったらしい。新聞を開きながら
俺に目線を送る。
「まぁ、ちょっと遅かったけど、平気だよ」
「ん、そっか。」
新聞に目線を落とし、そこからは会話という会話
はなかった。けど、格好いい翔さんの顔ずっと
見てたから暇ではなかった。
それから、収録を終え、帰る準備をしていると、
楽屋の奥で翔さんがニノと相葉くんに捕まっていた。
それにハテナを浮かべていると、大野さんが
来て
「まつず〜ん、オレの用事付き合って」
と俺の手をとった。
「いや、大野さん言えてないよ、?用事?珍しいね
大野さんが、いいよ、付き合うよ」
そう言えば
「よし、じゃあ家おいで」
有無を言わせない笑顔でずるずると駐車場まで
連れてかれた。家にお邪魔させてもらって開口
一番、大野さんは
「ねぇ、しょーくん誕生日何くれるんだろうね?」
とイタズラっぽく笑った。
「えぇ、?それはわかんないよ、?」
「んふふ、ニノと相葉くんに変な事吹き込まれなきゃ
いいけどな〜、しょーくん」
まさか、用事ってこれ?
「あ、まつずんは何欲しい?」
俺の心理を知ってか知らずか、そんな事を言う。
「いや、翔さんがくれるなら何でもいいけど…、」
そう言えば、大野さんは、やっぱり。と笑う。
「じゃあ、しょーくんの初めてもらえば?」
誕生日にとってつけて形勢逆転しちゃえ。
とお酒ではない液体が入ったグラスを傾けた。
「…、いや、大野さん、もう貰ってる…、」
そう言えば大野さんは普段より目を大きく見開いた。
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