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Redline【気象系BL】

第12章 チョコレートデイ


〈O×S〉

~S.



ちくしょう。なんてこった。
目の前に広がる悲惨な光景を見て頭を抱えた。
「何でバレンタインなんか、あるんだ……」
事の発端は、チョコを作ろうとした事から。
世の中はバレンタイン一色。まぁその波にのり
今年こそは、と頑張った結果。
「……てか、チョコって爆発すんだ、」
湯煎にかけて、何てめんどくさい、何て直火で
チョコを溶かそうとしたら、まさかの爆発
キッチンに漂うチョコ特有の甘い匂い
残念な事に俺自身も被っている為、チョコ作りは一時中断

「はぁ、匂いとれない、」
お風呂に入ってみたものの、匂いは取れずほんのり
甘い匂いがする
朝からやってるのに、一個も出来てないなんて、
自分の不器用さを痛感した。
「もぉ〜、どうしよ、買った方がいいのかな…」
智くんの居ない空間に、俺のため息が響いた
朝から仕事で居ない智くん。チャンスだと思った
智くんが居るとキッチンに入れさせてもらえないから、
だがしかし。まぁこれは納得だわ、
「片付けるか…、」
ボールに残ったチョコは勿体無いと思いとっておく
チョコは買えばいい、てか心が折れた…、
「…もうお昼かぁ、」
壁などを布巾で拭きながら時計をみる

確か夕方には帰るって言ってたな、智くん
今からなら間にあうと思い、外出の準備をする
「流石に爆発したチョコはあげれない、」
ボールにラップをかけ冷蔵庫にしまい、キッチンを
あとにする
「俺がもうちょっと器用だったらなぁ……、」
思い出すだけで凹む、じわりと浮かんだ涙をゴシゴシ
拭いて、気持ちを切り替える、んだけどやっぱ、
ちょっとモヤモヤする…、
スマホできれいに飾られたチョコの写真を見ながら
玄関をくぐる
外は清々しい程の青空が広がっていた
俺の心とは正反対だ、





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