この好かれ方は好きじゃない!!【ヒロアカ】【BL】
第2章
「無理しちゃったわね、頑張ったわねくんありがとう」
ミッドナイトさんが俺の頭を優しく撫でる
「ん……」
「ミッドナイトさん、戻るんだったらさっさとシャワー浴びて着替えてください」
先輩がそう言うとミッドナイトさんはそうねと返事をしてシャワーを浴びに行った。
ぐずぐずと涙と鼻水で酷い顔を先輩は拭いてくれた。
「ずみまぜん……」
「体大丈夫か?」
「あ゛い…」
先輩は俺の頭をそっと撫でるとイったばかりの敏感な体が少し跳ねた。
「頑張ったな、偉い子だ」
そう俺に笑いかけた先輩の顔にそっと左手をやろうとして、自分の義手がついていないことに気がついた。
「あぁ……すみません…汚ぇもん見せました」
「汚くないだろ、お前があの事件の時市民を助けた証だ」
「最近雄英高校の非常勤やり始めてから義手付けっぱで蒸れて痒いんすよ……膿とか出てきましたし」
「雄英では外してたらどうだ、ヒーロースーツやサポートアイテムの着用は義務じゃないだろ」
「……とりあえず治るまでは外しますけど…」
俺は面倒をかけることになる、という言葉を飲み込み下を向いた、この言葉を言うと先輩は気遣いをすることを強いられる。
「何かあったら誰でも頼れ、俺でもマイクでも生徒たちでも誰だっていい」
「……はい」
つい口の両端が緩む、笑顔がふにゃりと出てしまう。
「俺…ちょっと寝ます、いいですかね」
「ゆっくり寝ろ」
先輩は別のベッドに俺を寝かせ携帯を触り出す。
「なに……してんすか…?」
「いいや、ただここでサボるだけだ」
「嘘つき」
「その布団引っペがしてやろうか」
俺はわざとらしくキャーと言い布団を上まで被る。
ゆっくりと体の疲れが溶け出ていきどんどん体が重たくなっていき、俺は目を閉じた。