第9章 第8章 遊園地
「遊園地は公共施設でしょ。みんなの
遊戯場のはずだけど、おれがいたらだ
めなのかな?」
眼を丸くして、両手を広げながら呆
れたように言う翼。
「いや、そんなつもりで言ったんじゃ
なくて」
「あんたのさっきの言い方だと、そう
聞こえた」
「ひねくれた捉え方だな」
初対面の相手にこんな皮肉が口から
零れるとは、昴自信が驚いた。
「精神的暴力で刺すよ?」
物騒なことを笑顔で言う。
「悪かったって。じゃあ、聞き方を変
える。
おまえも遊びに来たのか?」
「いや、昨日理事長に、おもしろい出
会いができるからおいでって言われた
から、来ただけ。
最初は、おれのことを忌み嫌ってる
境さんたちに偶然を装って合わせる
ことで精神的苦痛を味わせさせるつも
りだと思ってたんだけど」
翼はそこで言葉を切ると、昴を見上
げた。
「たぶん、あんたに会わせたかったの
かな。確かに、おもしろい出会いだ」
昴はなぜがぞくりとした。首筋から
から背中にかけて嫌な感覚が伝う。
思わず、足を引いた。それでも逃げ
たりはしない。
ぎこちなく笑って、目の前の少年を
見ないようにしながら、