第7章 ☆Story５☆　溢れる恋心

タイスケside


「さっきは、驚かせてごめん……」



「……私以前に、周りの人に誤解を招いたんです。
まずは、そちらの方達に謝るのが筋じゃないですか……」



ゆりちゃん、やっぱり怒ってるよな……でも、



「……わかってる。でも、」



「……。」



「俺は、そうなりたいって思ってる……。」



「っ……！？」



あの言葉は、嘘じゃない……



いつか、本当になってみせる……。



アイツを、忘れさせてやるくらい……。



「今は、俺に気がないかもしれない……でも、
俺は諦めないつもりだから……。」



「っ……パパの前で、何言って……」



「本気だよ。
俺は……。」



「っ……意味、わかりません……
貴方はただの……」



今の君には、ただの友達とか、仕事仲間とか……



ただのうるさいお兄さんに見えているかもしれないけど……



俺はただ君が好きなんだ……。



誰にも渡したくないくらいに……






タイスケは憲吾に視線を移し、







アイツには、絶対譲らない。



たとえ向こうが彼女を好きじゃなかろうが、



少しでもアイツに変な気を持たせない……絶対に……。








次に太輔に視線を移した。





お父さんにだって、認めてもらいたい……。



俺が、ゆりちゃんの彼氏でもいいって、



俺に、任せてもいいって言われるように……。





「……。」






太輔を見た後、再びゆりに視線を戻す。




「……ゆりちゃんのことが好きだよ。
会った時からずっと……」



「っ……！」



いっそここで言ってしまおう……お父さんや、



ゆりちゃんが気になっている奴の前で……



だって、俺は本気だから……遊びとかって、思われたくないから……。



「っおい……」



明らかにお父さんからして俺の印象は最悪だろうな……でも、



ちゃんと認めてもらうんだ。この人に……この人に認めてもらわないと、















いけないんだ……。