第7章 ☆Story５☆　溢れる恋心

「っ俺……」



「……。」



「さっきは、驚かせてごめん……」



「……私以前に、周りの人に誤解を招いたんです。
まずは、そちらの方達に謝るのが筋じゃないですか……」



「……わかってる。でも、」



「……。」



「俺は、そうなりたいって思ってる……。」



「っ……！？」



っそうなりたいって、どういうこと……？























『俺の彼女ですよ（微笑）』



















「っ……」



「今は、俺に気がないかもしれない……でも、
俺は諦めないつもりだから……。」



「っ……パパの前で、何言って……」



「本気だよ。
俺は……。」



「っ……意味、わかりません……
貴方はただの……」



「……。」



タイスケは憲吾と太輔を交互に見た後、再びゆりに視線を戻す。



「……ゆりちゃんのことが好きだよ。
会った時からずっと……」



「っ……！」



好きって、ドウイウコト……？



やめてよ……三船さんの前で……



なんでそんなこと言うの……？



「っおい……」



パパも、何言ってんだこの人と言わんばわかりの表情で見ていた。



「……それじゃ、俺はこれで。
もうアイツらは近くにいないしな……」



「っゃ……」



行っちゃやだ……行かないで……









「お前、芸能人としてプロだろ？
もう勝手に、あんな行動すんなよ。」



「っ……」



「班田たちは、何を企んでいるかわからない。一人で行動はするなよ。
またさっきみたいに、誰かが常に助けてくれるわけじゃねぇんだからな……」



「っ……」



「……親にも、迷惑かけんじゃねぇよ。
んじゃ……」



「っ……」



憲吾は踵を返し、３人とすれ違うようにその場を立ち去って行った。

















「っおい憲吾！
お前どこ行ってたんだよ！」



「わりぃ、なんでもねぇ……」



「散々探したんだぞ！？
……まぁ、クレープでも食って話そうぜ。」



「お前、クレープ持ちながらここまで来たのかよ（苦笑）」











「っ……」



また行っちゃった……三船さん……



今度はいつ会えるかわからないのに……