第6章 ☆Story4☆ パパの悩み事、娘の誕生日と…
そして夕飯を食べ終え、太輔と裕太は裕太の部屋へ移動した。
ちなみに現在ファッションデザイナーとして活動している裕太の部屋は、
辺り中デザイン系のもので溢れていた。
「ちょっと散らかってってごめんねぇ(苦笑)」
「別に、大丈夫だよ。
裕太くん……」
「義兄さん、話って?」
「……ぬいぐるみ。」
「え……?」
「裕太くん、百合の16歳の誕生日の時、黄色のテディベアプレゼントしただろ?」
「う、うん……そう、だね……それが、どうかした?」
「今、どこにあるんだ?」
「っそりゃあ、妹の部屋n…「ゆりが、持ってんだろ……」っ!」
太輔の言葉に目を見開く裕太。
「‥‥やっぱり、裕太くんが、渡したんだな。
ゆりに……」
「っ……ごめん、義兄さん。
俺が、渡したんだよ……。」
「……。」
「でも、いいじゃん?ゆりはお母さんことを……」
「……この頃、やたら「ママ」って、言葉に出すんだ。ママの、話を聞きたいって……
つい、こないだもな……」
「っ……」
「……。」
「っ……なんで?なんで、それくらいいいじゃないか……ゆりが、
お母さんのことを聞いったって……っだって当然だろ!
娘がお母さんの話を聞きたがるのなんて、当たり前じゃん……」
「……。」
「ただ、義兄さんが妹のことを思い出したくないだけだからでしょ?
義兄さんは、ゆりのためって思ってるかもしれないけど、それは……」
「……。」
「自分の、為じゃないの?」
「っ!?」
「自分が、思い出したくないからゆりにもそうやって押し付けてんだろ!!」
「っ違う!!俺は!!」
「何が違うんだよ!!今一番ゆりを苦しめてるのは、義兄さんじゃないの!?」
「っ……!」
「……義兄さん、本当は百合の死を、受け入れていないの……?」
「っ……。」