第21章 ☆Story19☆ 通じ合う2人のココロ
あれから何週間が経ったある日、
それぞれの場所でそれぞれの思惑や思想、運命が動き出した_
翔side
「もう少しで夏休みが明け、それぞれの学校では新学期が始まります……」
「そうですね……本当に、僕でいいんですか?」
「えぇ、__さん(微笑)
貴方に、ゆりちゃんを……美園鈴学園の生徒たちを守っていただきたい。」
「……ハイ!
僕にできることを、全力でやります。暴力ではなく、この心で……」
ひとりの青年は右手を胸にあて心に誓うように呟いた。
それに翔は微笑み……
「……(微笑)
頼みますよ?__先生。」
「えぇ!(微笑)」
__先生と呼ばれた青年、彼はのちにゆり達のクラスに転任することになる……
班田side
「……思ったよりダメージはねぇようだな……やはり……」_ペロリ…
「っしかし班田さん……藤ヶ谷ゆりを直接手にかけるのは、無理があるのでは?」
「ハッ!っんなのこの俺には関係ねぇ……察が動こうが業界が動こうが俺には関係ねぇ……
憲吾の絶望しきった顔を見れればそれでいい……(妖笑)」
「っ……_ゾワァ…
っなら、海斗を使います……海斗を使えば、藤ヶ谷ゆりをひとりにすることも可能です……」
「あぁ……期待してるぜ?
金狼……」
「っ……はい、班田さん……」
海斗side
「……。」
「坊ちゃん、また考え込んでいるのですか?」
「……あぁ、俺は、一体何をしたいんだろうな……
中途半端に、アイツらに協力の手を貸してしまっている……」
「……ゆりさんのことですね?
そろそろ、あちらも動き出すかと……」
「……かも、な。
近々、俺のところにも連絡がくr‥_プルルルル‥
噂をすれば、か……」
海斗は眉間にしわを寄せながら電話に出る。
「……金狼、」
『お前に、頼みがある……』
「……なんだ。」
『……。』