第21章 ☆Story19☆ 通じ合う2人のココロ
「っ……はい(微笑)」
ゆりは頬を染めながら微笑む。
【それじゃ、おやすみ…ゆり……】
少しぎこちなさそうにいう憲吾。
「うん……おやすみ憲吾……」
こうして2人は電話を切り……
『よかったねゆりちゃん♪』
「うんっ……(微笑)」
私、三船さんと……
ううん、
憲吾とようやく両思いになれたんだ……。
まだ私たちにはたくさん乗り越えないといけない壁があるけど、
絶対大丈夫だよね、私たちなら……。
「……。」
『ゆりちゃん?』
「……私、
ここからが、本当のスタート地点だと思う。」
『ぇ……?』
「憲吾と両思いになったからって、それがゴールじゃないし……
それに、お仕事もMiss Youが成功したからって、これからのお仕事が全部成功する保証なんてない。」
『ゆりちゃん……』
「スキャンダルの記事や、班田さんの件だって解決してない……だから、
ここからが私たちの本当の試練だと思うんだ。」
『……うん、そうだね。
なんせゆりちゃんは、世界にも羽ばたいていこうとするみんなが期待するアイドルだもん!
お仕事と恋の両立なんて楽勝だよ!』
「楽勝は言い過ぎ(苦笑)
でも、これを機にまた頑張っていくよ……なんだか、今の私ならどんな辛いことも乗り越えていけそう。
だって……」
私にはユウ、憲吾に内山さん……
Dolceのみんなや事務所のみんな、藤ヶ谷さんをはじめとするジャニーズの人たち……
それに私たちを応援してくれるファンのみんなや伯父さんたち……そして、
パパと、ママが私のことを見守ってくれているから……
「私を支えてくれる人たちが沢山いるんだもん……
ユウだって、こうして私のところに居てくれてるもんね(微笑)」
『ゆりちゃん……(微笑)』
「……(微笑)」