第21章 ☆Story19☆ 通じ合う2人のココロ
ゆりside
無事初日のコンサートを終えたゆりたちは楽屋に戻っていた。
「っはぁ……」
ゆりはスイッチが切れたかのようにソファーに座り込んだ。
「みんな、お疲れ様。
俺はスタッフさんたちのところに行くけど、みんなはシャワー浴びるなり着替えるなりまったりしててね。」
「「は〜い!」」
「ゆり、珍しくお疲れのようね。」
千鶴はスポーツドリンクを飲みながら座り込んでいるゆりに声をかけた。
「っまぁ……今日はカバー曲披露もあったし……廉さんもいつの間にか関係者席にいたからさ……」
「ふーん……それよりも、大切な人に想いを伝えるなんちゃらのほうが緊張したんじゃないかしら?」
「っ!?///
急に何よ千鶴!」
「そりゃあゆりちゃん、あんなに堂々と大切な人に伝えますってなんて言っちゃえば気になるでしょ笑」
「っ……まなまで……」
「ゆりの想い人って、まさか財前寺さんではないよね?
一般の人?それとも藤ヶ谷さん?」
「……一般の人、
私の、恩人でもあるんだ(微笑)
でも秘密……みんなにも当然。」
「えぇ……やっぱり秘密なの〜?」
来海は残念そうにうなだれた。
「ま、当然といえば当然ね。
でもちゃんと、そのうち私たちにも言いなさいよ?」
「うん、わかってるよ千鶴。
ちゃんと落ち着いたら、また改めて話すから……きっと、
社長にもちゃんと言わないといけないだろうし……」
「ま!1番の問題はそこだね!」
こうしてメンバーは雑談を踏まえながらシャワーを浴びたり着替えたりなどと楽屋で涼介が来るまで過ごすのだった。