第21章 ☆Story19☆ 通じ合う2人のココロ
上の席には来海・愛美・来夢の3人、
そして1階席にはゆり、千鶴、凪咲の3人の姿があった。
ちなみにゆりは憲吾たちがいるエリアに登場した。
『みんな!今日はここまでありがとう!』
『今日1日、すごく楽しかったです!』
ゆりと愛美は会場全体に向かって今日のお礼を言った。
『学生のみんな〜!夏休みの宿題はちゃんと終わらせるんだぞ〜!』
『そう言う来海はまだ残ってて焦ってるのよね。
宿題は定期的にしてくださいね。』
来海と凪咲は少し場を笑わせる。
『社会人の皆さんも、お仕事頑張ってくださいね。』
『辛い時や悲しい時は!来夢たちを思い出してね!♪
今日は本当にありがとう!!』
千鶴と来夢も一言ずつ喋り、最後の曲紹介は来海で締めた。
『ラストは「Never Give Up」いっくよ〜!』
「ここでネバギバくるか!
ラストで憲吾の1番好きな曲くるとはなー!」
「お前、最初から最後までテンション高いな……」
そしてゆりたちは曲を歌いながらファンとハイタッチをしたりファンサービスをする。
「来海ちゃ〜ん!指差して!」
『いっえ〜い!★』
「ゆりちゃ〜ん!」
「ゆりちゃんこっち向いて〜!」
『へへっ♪』
ゆりも出来るだけファンサービスに応えていた。
そして曲が中盤に差しかかろうとした時、それぞれメンバーたちは前列席の方へ移動した。
ゆりが憲吾たちのところにやってくると……
「ゆりちゃ〜ん!」
吾郎は早速ゆりに声をかける。
『!……へへ(微笑)』
ゆりはすぐに気づき吾郎に向けて手を振った。
そして隣にいる憲吾にも手を振った。
『……(微笑)』
「っ……(微笑)」
憲吾は一瞬戸惑ったが、小さく手を振り返した。
そしてゆりはマイクを外し口パクで……
『またあとで。』
_コクッ「……。」
憲吾はすぐわかったようでコクっと頷いた。
ゆりはそれを確認するとすぐにマイクを戻し、ステージに上がった。