第21章 ☆Story19☆ 通じ合う2人のココロ
『じゃあまず!デビュー曲「Dólce ~Six SenSe~」、いっくよ〜!!』
こうしてコンサートが始まり、早速ドルチェはデビュー曲から華々しいスタートを切った。
デビュー曲ではローラースケートを履きながらヒップホップダンスを踊るというもの。
デビュー曲に限らず、ドルチェはこのスタイルでパフォーマンスをすることが多い。
千鶴『い〜つでも、すぐそばにある〜』
愛美『その笑顔が、眩しすぎて〜、』
ゆり『誰〜よりも、大切だから〜っ』
「……。」
他のお客さんが手拍子する中、憲吾はじっとゆりだけを見ていた。
「……(微笑)」
(憲吾も憲吾なりに、楽しんでるっぽいな……)
吾郎は横目で憲吾を見ながら手拍子をしていた。
こうして1曲めが終わり、グループ全員によるMCに入った。
『いやぁ初日からすごい盛り上がりよう!』
主なMCは来海が務めることが多い。
来海を中心に雑談が進み、それぞれのエピソードに入った。
『毎回恒例お便りコーナー!!』
『『いえぇぇい!』』
『このコーナーを知らない人のために簡単に解説!
これはファンサイト内でも受けつけている質問コーナーからいくつか抜粋したものを紹介していくよ〜ん♪』
『この中に!みんなの送ってくれた内容が入ってるよ〜♪』
来夢はお便りが入ってるであろう箱を持ってきた。
『じゃあまずはゆりから!』
『オッケ〜♪
それじゃあ……』_ガサゴソ
ゆりは箱の中を漁る……
『じゃあ……これ!』
勢いよく箱から1枚のお便りを取り出すゆり。
『えぇっと……あははは笑』
ゆりはお便りを広げるなり笑い始めた。
『ゆりが壊れたわね……』←
思わず突っ込む千鶴。
『ゆりぴーの初恋はいつ?だって笑
いきなり私か〜い……!』
どうやら最初のお便りはゆり宛てのようだ。
「え!ゆりちゃんの初恋!?
ゆりちゃんの初恋ってあんのかなやっぱり……」
「……。」