第20章 ☆Story18☆ スキャンダル発覚!?
「それじゃまず……ゆりちゃんのお母さんについて話そうか……
ゆりちゃんからは、何か聞いたりしたの?」
「14年前に、白血病で亡くなったことは、聞きました……そんなに、病状は重かったんですか?」
「まぁね……元々、小学生の時に白血病を患っていたんだ。でもその時は完治したんだけど、
高校2年生の時、再発しちゃってね……医者からは治療を受けないと余命1年だって、
言われた……」
「っ高2で……再発……俺らと同じくらいの時なのかよ……」
「なぜ、治療を受けなかったんですか?」
「彼女は、元気な玉森百合でいたいから……。最後まで、元気でいたいっていうのが一番の理由……
もちろん周りの人は最初、考え直して欲しいって言った……でも、みんな了諾して彼女は抗がん剤治療を受けなかったんだ。」
「……。」
「っ……」
「もちろん、ゆりちゃんのパパも反対だった。
最終的に認めたとはいえ、つい最近まで引きずってたみたいだから……」
「っ14年間、ずっと……」
「うん……一番彼女が死んで、現実を受け入れられなかったのは、ゆりちゃんでも誰でもなく、
あの人だったんだ……」
「「……。」」
「そりゃあ、そうだよ……だって最愛の人が死んで、自分とゆりちゃんだけ残された……
そんな思いが、今でもあったんだ。」
「ゆりちゃん、自分を生んで5日後に死んだって言ってたんですけど……
そんなに短かったんですか?ゆりちゃんとお母さんが過ごした時間って……」
「うん……あのね?彼女が死んだ日って、2人の結婚記念日でもあるんだ……」
「「っ!」」
「人生で一番幸せだった日に……最愛の人を亡くしたんだあの人は……」
「っ……」
「っゆりちゃんも辛いけど、そん時一番辛かったのって……」
「あの人、なんだろうな……」
「ゆりちゃんも、最初は自分を責めてたんだ……ママが死んだのは自分のせいだって……」
「っなんで……」
「自分がお腹に身籠もらなければ、ママはちゃんと治療を受けて生き延びることができたんじゃないかって……」
「「っ……」」