第20章 ☆Story18☆ スキャンダル発覚!?
「……そうか、」
「僕からも質問いいかな?」
「っ何っすか?」
「三船くんは……覇気っていう能力があるんだよね?」
「「っ……!」」
「ゆりちゃんからも少しだけ聞いた、君にはライオンの姿が背後に見えたって言ってた……
覇気については僕たちもあまり知らない。どんな能力なのか、僕たちに教えてくれないか?」
「っ……憲吾……」
「……俺は、俺はライオンの覇気を持っている。
その力を凝縮させれば、普通のパンチよりも速く重いものになる……
俺以外にも、動物の覇気を持った人間はいる……」
「飯田も、そのひとりだよね?」
「……班田はパンダの覇気を持っている。
アイツには通常の攻撃は効かない……弱点は、あごだ。
アイツは痛覚を麻痺させるツボに鍼を打っている。だが唯一の例外があごだけだ……。」
「なるほど……弱点があるとはいえ、やっぱり強いんだよね?」
「中学時代は、憲吾と組めば下手なヤクザさえも恐れるくらいだったからな……
純粋に喧嘩も強いっすよ、班田順平っていう男は……」
「……三船くんの実力も、相当凄いってことなんだね……」
「憲吾は高校に入って更生して、オリンピックを目指すようになった……でもそれが面白くないのが班田だった。
班田は少年院を出所後も憲吾を再び悪の道に連れて行こうとした……」
「……それじゃ、今は一切手を組もうとかは思ってないないんだね?」
「っ当たり前だろ……!
憲吾は真っ当な道を進むって決めてんだ……それに……」
「それに?」
「それに、ゆりちゃんの為にだって……」
「……。」
「なぜ……そこでゆりが出てくるんだ?」
「……憲吾にとって、ゆりちゃんは凄く大切な存在なんだ……大会の時だって、
ゆりちゃんの声援がなければ憲吾は1回戦で負けていた……到底オリンピックなんて……
でも、ゆりちゃんの声援があったから準優勝で勝てた……。」
「……それは、本当かい?」
「……確かに、あの時彼女が叫んでなければ負けていました……」
「けど……班田にもその様子を見られてたんだ……それで、ゆりちゃんまでが班田に……」
「「……。」」