第20章 ☆Story18☆ スキャンダル発覚!?
「禁断の恋だった……」
「っ……」
「でも2人は、その壁さえも超えて結ばれて……ゆりちゃんが生まれた。」
「……。」
「俺が思うに、今の2人の関係って……昔の2人みたいだなって思うんだ……」
「っ昔の、パパとママ……?」
「うん……なんとなく、だけどね……」
「っ……」
「だからこそ、2人のためにも今はある程度距離を取ってほしい……
俺は当時、マネージャーとして未熟だった。俺がもっとしっかりしていれば、
2人は苦しまなくて済んだかもしれない……」
「っそんな……!
パパも言ってました、涼介さんにはすごくお世話になったって!
涼介さんがいなかったら、あの時の自分たちはいなかったって言ってました!」
「ありがとう……でも、俺が未熟だった故に事前に防げた事件も防げなかった……
だから、俺がドルチェの、ゆりちゃんのマネージャーなら、ちゃんと守ってあげたい……
昔と同じ誤ちは、繰り返したくないんだ……。」
「っ……」
「だから……班田の件とスキャンダルの件が落ち着くまでは……自制して欲しい。
社長は一切関わりを持つなって言ったけど、連絡を取り合うくらいなら、俺は構わないって思ってるよ?」
「っ涼介さん……」
「でも……必要以上に会うってことは、しないで?
今はテレビ電話も普及してるでしょ?だから……今は辛抱して欲しい。
2人のためにも……」
「っ……」
「これを乗り越えられれば、大丈夫だと思うよ……ここの事務所は、
昔のアニーみたいに恋愛禁止のルールなんてないんだから……だからきっと……大丈夫。」
「涼介さん……私……」
「今は、俺の言葉を信じて……」
「っ……わかり、ました……」
(涼介さんの、言う通りかもしれない……もし公になったら、私だけじゃなくて三船さんにも色々と影響が出ちゃう……
三船さんのためにも、必要なことなんだよね……涼介さんと、社長が言ったことは……)
こうしてゆりは涼介に寮まで送ってもらい、少し重い足取りで部屋に向かった。
「ゆり……!」
「……?」