第20章 ☆Story18☆ スキャンダル発覚!?
事務所を出た涼介。
「ゆりちゃんの気になってる人……やっぱりあの時みた男子高生だよな……確か、」
(班田について調べていた時、少しだけ出てきた”三船憲吾”……写真を見る限り、
ゆりちゃんが車から眺めていた高校生とほぼほぼ同じだった……)
涼介はふとゆりが気になっているであろう男子高生のことを思い出していた。
車に戻った涼介はタブレットで以前調べた情報をもう一度確認した。
「三船憲吾。海王工業高校3年、ボクシング部に所属……やっぱり、
ゆりちゃんが気になっているのは彼で間違い無いだろうな……」
(この間の高校生のボクシング大会、あの大会に彼も出ていてゆりちゃんもその日観戦していた……)
そして画面を閉じ……
「はぁ……ゆりちゃん、
完全に黒だな……」
(でも、恋もしたい年頃だろうし……難しいな、この手の問題は……)
だが涼介にはひとつだけ憲吾に気がかりがあった。
「それにしても、中学時代は班田とつるんでいたなんて……しかも、」
(当時言われていた異名が“悪のカリスマ”……ケンカも強かったらしい……正直、
ゆりちゃんの恋相手になるにはちょっと危険かもしれない……
まだ藤ヶ谷くんのほうがよかったりするのかな……)