第20章 ☆Story18☆ スキャンダル発覚!?
『よぉ海斗……』
「金狼……いや、空太クウタだったね……」
『その名前は嫌いだ。金狼でいい……なんだ?』
「……藤ヶ谷ゆりに関するスキャンダル記事はできそうだ。
……ま、これで君の頭が喜ぶかどうかはわからないけどね。」
『まぁ三船にはそこまでパンチはねぇだろうが、嬉しい情報だ。
班田さんもこれでいくらか機嫌を直すだろ……ありがとよ海斗……』
「……君達が潰したい奴がどうなろうと勝手だけど、彼女にはできるだけ被害を出さないでほしい……
今後芸能活動ができなくなるようであれば、僕たちの業界はとんでもないことになるだろうからね……」
『はっ!
それはうちのボス次第だな……だが、お前の思うようになるとは思うなよ……
あの人は睨んだ相手はとことん地獄に送りたがる人だ……藤ヶ谷ゆりも目をつけられてる。
期待しないほうがいいぜ?』
「……その時は、こちらも容赦はしないからな。」
『……お前、随分変わったな前と……』
「僕は何一つ変わってないよ……」
『お前、前まではそこまで藤ヶ谷ゆりに執着してなかっただろ……むしろ淡白だった……』
「僕も、未熟とはいえ業界の人間だ……貴重な人材を潰されてしまうのは心外だからね……」
『まぁいい……この件は早速班田さんに知らせる。
ご苦労だったな。』
「……あぁ。_ピッ……」
海斗は電話を切り……
「……。」
「……坊ちゃん、」
「今は、このままでいい……彼女の事務所側だって、いろいろ手は打つだろうからね……」
「……。」
健人は苦い表情を浮かべながら車を走らせた。
涼介side
ゆりが仕事で休みの日、涼介は瑛二に呼ばれ事務所の社長室に来ていた。
「社長、僕に話というのは……」
「あぁ、片桐社長からも聞いているとは思うが……」
「仮面ティーチャーの配属についてですか?」
「そうだ。夏休み明け、8月23日から新学期が始まる……その日から仮面ティーチャーである先生が配属される。」
「ちなみに、なんという名前の先生なのですか?」
「その手の情報は我々には知らされていない……」
「そうですか……」
(やっぱり機密情報なのか……)