第20章 ☆Story18☆ スキャンダル発覚!?
ちなみにメニューはフルコース料理。フレンチコースを選んだ。
まず最初にアミューズが運ばれてきた。
「っあの、財前寺さん……」
「どうかなさいました?」
「っ今日はこんな素敵なところに連れていただいてありがとうございます。
まさかこんな高級っぽいところに……」
「お気になさらず(微笑)
ここ、僕のお気に入りのレストランなんですよ。」
「そうなんですか?」
「えぇ、なのでこうした食事はここで食べることが多いんです。」
「へぇ……」
こうして2人は他愛な会話を進めながらフルコースを食べ進めた。
そしてデザートも運ばれてきて……
「……そういえば、ゆりさん……」
「はい、なんでしょうか……」
「……僕の母については、以前話しましたっけ?」
「っいえ……特に……」
「そうでしたか(苦笑)
実は、僕の母も亡くなっていて……」
「ぇ……」
「いきなりこんな話をして、すいません(苦笑)
でも……ゆりさんには話したいなって……」
「財前寺さん……」
「母は、10年前に亡くなりました……ガンで……」
「っガン……」
(私のママと同じ……)
「心臓ガンでした……母の病状は次第に悪化して、息を引き取ってしまいました……」
「っ……そうだったんですか……
私の母も、白血病で亡くなりました……私を産んだ後に……」
「っそうでしたね……ゆりさんは、まだ生まれたばっかりでしたね……
今までお辛かったでしょう……」
「私は、母がいなくてすごく寂しかったです。
周りのみんなはみんなのお母さんがいて……私だけお母さんがいないって……でも、
その分父や、周りの人たちが私を愛してくれた……今も、そう感じています……」
「……ゆりさんは、羨ましいですね。」
「ぇ……」
「僕には、そこまで愛してくれた人たちはほとんどいませんでしたから……」
「っでも……お父様の方は……」
「確かに、父は僕の育て親だ……ここまで育ててくれて、感謝しています。」
「っ……」
「でもそれは、父の後継としてです。
僕は小さい時から厳しく育てられてきました。周りの友達とも遊べず、勉強づくしの日々でした……」