第19章 ☆Story17☆ 二人きりの夏祭りデート
ゆりside
タイスケたちの元から走り出したゆり、ゆりは京神社の鳥居前で立ち止まった。
「っおい……!
急にどうした……」
「っ……すいません……」
「……昨日、何かあったのか?」
「っいえ……特にこれといったことは……
ただ、昨日LINEで藤ヶ谷さんからもお誘いを受けたんです……それで、
今日はゆっくり休みたいからって嘘ついちゃって……」
「……そうか、
後ろめたくなったのか……でも、仕方ないかもしれないな……」
「っそれで、あの場所には居たくないって思っちゃってつい……」
「あいつには謝るのか?」
「っそりゃあ……あとでちゃんと謝りたいです……あんな状況になったからには……」
「……そこまで、自分を追い詰めるな。」
「ぇ……」
「あいつのことだし……すぐ、許すんじゃないか?
直接謝れば……」
「っそう……ですかね?」
「あぁ……。」
「っ……そうですね!
ちゃんと、藤ヶ谷さんには直接謝りたいと思います。」
「あぁ……そろそろ花火始まる時間が近づいてきたが……移動するか?」
「そうですね!……あ、花火見ながら何か食べません?
焼きそばとか」
「そうだな、」
「じゃあそうしましょっ!」
「あぁ……俺がまとめて買ってくる。
お前は先に行ってろ。」
「え!?
行くってどこに……」
「そこ、」
「へ?」
憲吾はあるとこを指差した。
「あそこに、階段があるだろ?
少し狭いが、小高い丘に続いてる。
そこなら人もほとんどいない。」
「そうなんですか!」
(そういえば、藤ヶ谷さんも人が少ないところ知ってるって言ってたなぁ……それとは違うのかな……)
「あぁ、だから先行ってベンチに座って休んでろ。
それに、変に人混みの中にいるとまたお前の存在に気づくやつらも少なからず出てくるだろうからな。」
「お気遣いありがとございます(微笑)
それじゃ、お言葉に甘えて……」
「あぁ、すまない……すぐ戻る。」
「わかりましたっ
それじゃ、私は先にいってますね?」
「あぁ。」