第19章 ☆Story17☆ 二人きりの夏祭りデート
「っ……もう1回!」
「……。」
(まだやるのか……汗)
『……。』
(ゆりちゃんって、意外と負けず嫌いだなぁ……
てかこのりんご飴食べたいよ……)←
ちなみにりんご飴はユウに持たせている。
ゆりはまたもやリベンジ……
「嬢ちゃんがんばりな笑」
「っ今度こそ……_パチャ!……ああっ!!!涙」
二度ある事は三度ある……ゆりは3連続失敗。
「……すいません、俺にもお願いします。」
「お!兄ちゃんもかい!あいよ!」
「へぇ?涙」
憲吾はおっちゃんに100円を渡しポイをもらった。
「……。」
(俺もほとんどやったことはないが……)
憲吾は1匹の赤白の金魚に狙いを定め、その金魚を角の方に持っていった。
そして……
_ポチャン!
「ふぁ!?」←
(一発で!?)
憲吾、あっさりと1匹目GET。
そして今度は白い金魚に狙いを定め、またもや角に追い詰め……
_ポチャン!
「うそ!?」
2匹目もGET。
「……。」
(今度は黒いのいってみるか……少しでかいが……)
憲吾は3匹目にも狙いを定め……
_ポチャン!
3匹目GETしたが、ポイはすくいあげたのと同時に敗れた。
「……。」
(ギリギリだったか……)
「っ……」
3連続失敗したゆりは、1枚のポイで3匹も取った憲吾を目をパチクリさせながら見た。
そしてとった金魚は金魚袋に入れら憲吾に渡された。
「あいよ!」
「ありがとうございます……ほら、」
「え……」
憲吾は受け取った金魚をゆりに差し出した。
「……欲しかったんだろ?」
「っ……ありがとう、ございますっ」
ゆりは憲吾から金魚を受け取った。
「……。」
「まさか、たった1回で3匹も取っちゃうなんて……」
(水槽はさすがにないから、今日1日だけは応急で洗面器とかに入れとこうかな……)
「俺も、正直取れるとは思わなかった……」
「でもすごいですよ!
一気に3匹も取るなんて!」
(しかもあんなにスムーズに……)
ゆりは不覚にもそのすくい方にトキめいたのだった。