第19章 ☆Story17☆ 二人きりの夏祭りデート
『うん、でも……』
『でも?』
『……僕も、かあさんとお話ししたいと思ったから……』
『っきょうすけ……それじゃ、ゆりと変わらn‥『っわかってるよそれくらい……!』……。』
『僕は、本来生まれてこないはずの命だった……僕は、ただの道具なんだよね……
ゆりちゃんを、独り立ちさせるための……』
『っ違う……!あなたも、あなたも……私とってたった1人の“息子”よ……
ゆりと、双子の兄妹になるはずだった……』
『っでも……僕はただの道具じゃないか!
本当なら、僕はどこにも存在しないはずの存在だった……!
神様が……僕の霊タマシイをぬいぐるみに宿して“ユウ”として……』
『きょうすけ……確かに、あなたの存在はそうなのかもしれない……でも!
ゆりと太輔が知らないだけであなたは私たちの息子で、
ゆりのお兄ちゃんなのよ?家族なんだよ?
私だって、本来だったらここに存在しない霊なの……だけど私たちはこの世に存在できている……』
『っ……うん……』
『私たちの役目は、わかってるよね?』
『わかってる……ゆりちゃんを、ちゃんと幸せにして独り立ちさせること……
それが終わったら、僕は……』
『きょうすけ……今はそんなこと言わないでよ……私だって、ずっとこの世界にいたいわ……でも、』
『でも、それはできない。
僕たちは、ただの神様の遣いに過ぎないから……』
『えぇ……っあ、太輔がそろそろあがりそうだから……』
『わかった、そろそろコンタクトを切るね。
……ぁ、明日はゆりちゃん三船くんとデートに行くんだ。夏祭りと花火大会……』
『ふふっ……ゆりもすっかり女の子ね笑
それじゃ、また会うかもだけどそれまで……』
『うん……またね、母さん。』
『うんっ(微笑)』