第18章 ☆Story16☆ 海デート?
「っどんな……気持ちって……」
『なんか、こんな綺麗な状態の貝がらって滅多にないじゃないですか!特に東京では!』
『……そういうもんか?』
『こういう、人工物じゃなくて自然でできた綺麗なものって凄くいいじゃないですか……(微笑)』
『っ……』
『ほら見てください!これも凄い綺麗ですよ!』
『……あぁ、そうだな。
凄く、綺麗だ……』
『へへっ♪』
_ボソッ「……綺麗……」
小さく口ずさむ憲吾。
「っき、綺麗!?」
その声を聞き逃さなかった吾郎は目をパチパチさせながら驚きの声をあげた。
「っ!ち、違う……!」
どうやら憲吾は無意識のうちに言ったようで慌てて否定した。
「そ、そりゃあ……ゆりちゃんの水着姿は可愛いかつ綺麗だが……」
「っ違う……!
っそれは……それは……心が、純粋だと……思った……」
「どっちにしろ恥ずかしい言葉よのぉ……
憲吾からそんな言葉が出るなんて思いにも寄らなかったぜ……
んじゃもう1つ俺から質問!」
「っなんだ……」
「……ゆりちゃんといると、ドキドキしたり温かい気持ちになったりしない?」
「っ……」
「お……図星っぽいな笑
その様子だと……」
「っ……」
「お前も恋するようになったかぁ笑」
「っ……違う……彼女に対して、そんな気持ちは……!」
「どうだか……お前、今まで恋とかそういうのは無縁だったろ?
だから今は戸惑ってるだけじゃねぇのか?」
「っ……」
「ともかく、俺から見てお前は……ゆりちゃんに恋してる。」
「っ……なんで俺が、芸能人なんかに……」
「恋に、芸能人も一般人も関係ねぇよ……」
「っ……」
「……明日さ、花火大会あんじゃん?
お前はとりあえず練習ないから暇だろ?」
「っそれは、そうだが……」
「試しによ、ゆりちゃん誘ってみろよ。」
「っなんで……」
「そうすりゃ……お前も自分の気持ちにちゃんと気付くんじゃねぇの?」
「っ……」
「ただし、俺は同行しないからな?
もし行けることになったら、お前ら2人だけで行けよ。俺はせいぜい遠くから見てるだけだな……」
「っ……」