第5章 ☆Story3☆ ドラマの共演者は…
太輔side
「さて、そろそろ出るか。」
(今車、修理中だからなぁ……てか、全自動っていうのも、あれだよな……)
現在車は修理中なので最近の出勤は徒歩、ちなみに七華高校勤務と7年目になった。
正直、百合の母校でもあるため少し複雑だ。
制服は基本変わっていないが、ここ数年で制服のデザインが少し変わった。
「……この頃いろいろ変わるなぁ……」
(ってか進化しすぎだろ……)
ちょっと時代についていけない時もあるが何とか現代を生きている。
いえを出て歩いていると……
「……ん?あれって北山先生か……」
「ははははは(笑)」
何やら一人で笑ってる……怖いわ……。←
「なーるほど、そういうことね。オッケーオッケー、しっかり送っとくよ(笑)」
またあの人、何企んでんだか……
「何を送るんです?」
「あ、藤ヶ谷先生おはよう……え!?」
勢いよくこっちを振り向く北山先生、てかめっちゃ驚いてんだけど……
「……どうもです。」
「お、おはよぉ……です(苦笑)」
「朝から何をしてんですか……騒がしいですね。」
「い、いやぁ……来海からゆりちゃんの写真が送られてきたんでね!」
「……ゆりの?」
なんでまた……
「来海が、あなたに送ってほしいってきたもんですから……」
宏光は太輔に写真を見せた。
「一体、なんの……っ!?」
「え、藤ヶ谷先生……そのびっくりした反応なんですか(苦笑)」
「っこのぬいぐるみ……」
「っちょ!」
太輔は思わず宏光からスマホを取り上げた。
「っなんで、アイツがこのぬいぐるみを……」
あれは確か、百合の実家にあったもの……まさか、
裕太くんかお義母さん……?
恐らく、渡すとしたらあのふたりのどっちかだ……
でも、このぬいぐるみは元々裕太くんから百合へ渡されたものだ……
「……裕太くんか……」
「っちょなんでそんな顔険しくさせるんです?(汗)」
「……これ、元々は百合の、妻のものです……。」