第18章 ☆Story16☆ 海デート?
ゆりside
「……なんか、後ろの車もついてくる……」
「海に行くんじゃないんですか?
私たちと同じで……」
(でもあの車……どこかで見たことあるような……)←
「かなぁ……あ、駐車場発見!」
タイスケはウインカーを出し駐車場に入っていく。そして後ろの車も続くように入ってきた。
「やっぱり後ろも海か……」
そしてタイスケは空いている場所に車を止め、身支度を整える。
「えーと、日焼け止めも持って……っと……え!?」
「藤ヶ谷さん、どうしたんですか?」
「な、なんか……さっきの車が俺の隣に駐車を……汗」
(ほかにも止める場所あるのになんで!?)
『そりゃあ青になったのにいつまでも発進しなきゃ大抵の人はイラつくもんねぇ……』
「え待って待って……俺怒られんの嫌よ?」
「藤ヶ谷さんの自業自得です。
さて、三船さんに連絡をしないと……」
ゆりは憲吾と連絡を取るためスマホを取り出す。
「っちょっとゆりちゃぁん……俺を見捨てないで……_トントン
ひえ!?」←
運転席の窓をトントンと叩かれ肩をあげるタイスケ。
「【私達も着きました】っと……」
ゆりは特に気に留めずスマホを操作、タイスケは恐る恐る窓を見る。
するとその目の前には……
_ジッ‥「……。」
「ヒエェ!?」
不良のようにこちらをじっと見る男の姿……
「ん?……んん!?」
ゆりは一瞬その人を見てまたスマホへ視線を戻したがすぐ視線を見返し二度見。
当然ゆりが驚いた理由は……
「っか、和真くん!?」
「ぇ……和真くん、って……?汗」
(和真って名前、どこかで……汗)
ゆりは慌てて助手席から飛び出す。
「っ嘘……」
「っゆり!?お、お前も一緒に乗ってたのかよ!?
ってなるとコイツは……」
そしてタイスケは恐る恐ると車から出る。
「ど、ども……も、もしかして貴方って……汗」
「あぁ、前に電話で話したコイツのパパの同僚、九条和真だ。」
「「……汗」」
ゆりとタイスケはすっかり冷や汗をかくのであった。