第18章 ☆Story16☆ 海デート?
「あ、青になったな……って!」
「九条、どうした?
青になったなら早く発進させろよ。」
後部座席から前の座席に顔を出す陸。
「発進するのもなにも、前の車が発進しねぇんだからできねぇんだよ……ったく、」_プップー
和真はやむなくクラクションを鳴らす。
だが前の車は一向に発進しない……
「っおいおい……前の運転手なにしてんだよ……はぁ!?」
「おい九条、急に大声あげてどうした?」
太輔は横目で和真を見る。
「前の車、カップルかよ……運転中にキスしようとしてやがる……」
「うっわぁ……男だらけの車にはまさに見せつけ〜……」
「……若いやつだな。
ったく、最近の若者は……」←『完全におじさんのセリフだね笑』by.百合
太輔はやれやれと前の車を見る。
その車に、自身の娘であるゆりとタイスケが乗っているとは知らず……
「まっすますイラついてきたぁ……_プップー!!
いい加減発進しろよ!」
完全にイラついている和真。
「「まぁまぁまぁ……」」
和真をなだめる太輔と陸。
_ボソッ『まぁまぁ和真くん……』
百合も誰にも聞こえないように呟いた。
そして2度目のクラクションでようやく発進する前の車。
「なぁなぁ……なんか前の車もリゾートビーチ行く感じじゃね?」
「ぽいな……」
「なら、文句言ってやっか……マジムカつくし……」←
「「まぁまぁまぁ……」」
再び和真をなだめる2人。
そして駐車場に入ったが、前の車も同じ駐車場に入った。
「やっぱりか……」
(九条、ガチギレしなきゃいいけど……)
ふと心配になる太輔。
和真は前の車が停めた場所の隣に車を駐車させた。
_ボソッ「「ヤッベェなこれ……」」←
一気に不安が押し寄せる2人。
『……汗』
そしてさすがの百合も冷や汗をかいていた。