第17章 ☆Story15☆ 熱い恋の季節のはじまり
憲吾を睨みつけるタイスケ、
「……。」
だが憲吾は特に気にとめる様子を見せなかった。
「っホント前から思ってたけど!
そういうお前の態度見てるとマジムカつくんだよっ
わかったような口ききやがってよ……」
「藤ヶ谷……そろそろ堪えろ。
これ以上騒ぎを立てんな。」
「……おい、」
「何ですか……」
「今度の土曜、お前らも海行くんだろ……」
「……それは吾郎が勝手に言ったことですけど「あぁ行くぜ?なら、俺らと勝負ってことか?」っおい……」
「勝負、ねぇ……じゃあさ、
どっちがゆりちゃんを楽しませることできるか勝負しようぜ。」
「あぁ……いいぜ?
その勝負、受けてやるよ……」
タイスケと吾郎の間には激しい火花がバチバチと散っていた。
そして憲吾とヒロミツは「勝手に決めんな」と言わんばかりの表情を見せていた。
「すいません、お待たせしまし……あれ?
なんかまた、雰囲気が……」
その時ゆりが戻ってきた。
「おかえり〜ゆりちゃん、
男の世界にも色々あるのよね〜……」
(火種が戻ってきたよ……)←
ユウタは他人事のようにその光景を眺めながらゆりに答えた。
「は、はぁ……」
ゆりは不思議そうに首を傾げた。
ちなみに涼介からの内容は以前話にも出ていた海斗がプロデュースするドルチェ主体のバラエティー番組の打合せについてだった。
今週中に打ち合わせがあるということの確認だった。
ちなみにこの打ち合わせには全ての出演者が出るとのことだった。
「ゆりちゃん、電話の内容はやっぱり仕事関係?」
「あ、はい……ほら、今度ドルチェ主体で皆さんが出る新番組の打合せについてです。」
「あー……俺らも出るやつか……俺らはまだ連絡来てなかったな……ありがとね」
「いえ!
それより玉森さん……本当に私がいない間に、何があったんですか?」
「ゆりちゃんはそこまで気にしなくていいよ笑」
「……?」
ゆりの謎は深まるばかりであった。