第16章 ☆Story14☆ 娘が心配すぎるパパ
「っ九条……」
_アムッ「んだよ……」
(おいおい……これ俺も怒られるパターンかよ……)
弁当のおかずをつまみながら返事をする和真。
そして和真はできるだけ太輔と目を合わせないようにしていた。
「おい、なんで勝手にスマホ取ったんだよ……あれは俺のスマホだろうが……」
「……おめぇは餓鬼かよ……ただ単に代わっただけだろうが。」
(コイツはスマホ没収された高校生か!)←
「……なんでアイツの背中を押すようなことを言った……」
「……んだっていいだろ……俺は、少なからずアイツの気持ちがわかる。
アイツだって、ゆりのこと本気なんだよ。
電話越しからでも、伝わってきた……」
「……。」
「お前は、ずっと百合と両思いだったから、片思いしているやつの気持ちがわからねぇんだよ……」
「っお前な……」
(俺だって、片思いしてた時あるし……)←『白咲先生のことね笑』by.百合
「俺はずーっとアイツに片思いしてたからな……お前がいなきゃ、今頃おr.「それ以上言うな。」へいへい……」
(コイツが百合んとこに現れなきゃ、俺がゆりの父親だったかもな……笑)←
「……。」
「アイツは、本気だぜ?
お前にも、理解してほしいって思ってる……もし、ゆりがアイツのことを彼氏として連れてきたら、どうするつもりなんだ?」
「……アイツには悪いが、それは無理だ。」
「おいおい……」
「アイツには、ゆりには……他に気になっている奴がいるっぽいしな……」
(あの時の黒ジャージの高校生、きっとアイツとゆりの間には、何かある……)
「……こないだ話してた、男子校生か?」
「……なんとなく、だけどな……」
「こりゃ……」
(頑張れよなんて言っちまったけど、アイツ、俺と同じ末路を辿るかもな……)←『っ!?』by.タイスケ
「藤ヶ谷センセ〜九条センセ〜!」
「「……?」」
職員室のドアのあたりから、二人の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
2人は一斉にドアに視線を向ける、そしてその先には……
「「……あ、」」
「おっす!」