第16章 ☆Story14☆ 娘が心配すぎるパパ
「だから、俺は諦めない。」
「っ……」
自分をまっすぐ見つめてくるタイスケ、ゆりは思わず息を呑んでいた。
「今は、三船のことを好きでも構わない……でも、いつかは壊してあげる。
あいつより、俺の方がずっと君を大切にできる……幸せにできるって……分からせてやるから……」
「っ……そこまでして……」
「……それだけ、君が好きだってことだよ(微笑)」
「っ……」
「ゆりちゃーん、藤ヶ谷くーん!
そろそろスタンバイの方お願いできるかなー?」
どうやら休憩時間は終わりのようだ。
「はーい!
んじゃ、仕事モードに切り替えていきますかっ」
「……そうですね。
はーいっ!すぐスタンバイしまーす!」
2人は仕事モードに切り替え、残りの撮影を終えた。
ちなみにこれで第1話の撮影は終了である。お昼は楽屋にて提供される。
_ゆりの楽屋
「ふぅ……」
『ゆりちゃんお疲れ様ー。
……藤ヶ谷くん、前に増して本気度上がってるね(笑)』
「一言みたいに言わないでよ……私の気持ちは、変わらないはずなのに……」
『ふふふ……恋の方は早速盛り上がりそうだねぇ♪』
「っもう!」
_コンコン
ゆりとユウが話していると、誰かが扉をノックしてきた。
「っあ、はい!」
「俺俺!ねぇねぇ、入ってもいい?」
「藤ヶ谷さん……?
まぁ入っても、いいで_ガチャッ!「お邪魔しまーすっ♪」‥ってはや!」
タイスケはゆりが「いいですよ。」と言う前に入ってきた。
「ねぇねぇ、また一緒にお昼食べていい?」
「……いいです、けど……」
「んじゃ遠慮なく♪」
タイスケはそう言うと、ゆりの隣に座った。
『……君ってほんと諦め悪いねー……』
「久々に声聞いたと思ったらいきなりそれかよ!
ぬいぐるみのくせに……」
『ふーんだっ!』
「……おいおい、ユウのやつ機嫌悪くね?」
「多分、朝のことを根に持っているんだと思いますよ……(苦笑)」
「ほっぺ抓った事まだ根に持ってんの!?」
『ぬいぐるみの呪いは怖いぞ……』←
睨みを利かすユウなのであった。