第14章 ☆Story12☆ 気になること
『『『きゃぁぁぁぁぁぁ!!!/うおぉぉぉぉぉぉ!!!』』』
「っ……」
(う、うるせぇ……汗)
思わず眉間にシワがよる憲吾。
「相変わらずすげぇな、ゆりぴーの歓声(苦笑)」
(これ、憲吾がその場にいたらこのうるささに耐えられるかねw)
最上階にも関わらず、1階席からも歓声があがるゆり。
ゆりは他のメンバー同様靴はローラースケート仕様に、
そして腰には何やらワイヤーのようなものをつけていた。
「お、これはフライングっすな!」
「……まさか、飛ぶのか?」
「だろうな!」
ゆりはファン達に手を振り…
『今日は、私たちのために足を運んでくれてありがとうございます!!
最後まで楽しんでいってねー!』
『ほらゆりー!!
そこで1人カッコつけてないで早くこっちに来なさーい!!』
下にいる来海はゆりに向かって叫ぶ。
『急かされなくても行きますよ!……もう!」_ダッ!
ゆりはその場から助走をつけるようにローラースケートで飛び出し、
勢いがついたところで高くジャンプ。そのままワイヤーに吊られてフライング。
しばらく上空を飛ぶと、ゆっくりとメンバー達がいるステージへゆっくりと降りて来た。
ステージに無事降りたゆりはワイヤーを外しそのまま決めポーズ。
『キメっと!☆』_ウインク&投げキッス
『『『きゃぁぁぁぁ!!/うおぉぉぉぉ!!』』』
『はーい1人で抜け駆けしなーい。』
ゆっくりとゆりの左腕を下ろす来海。
「これでメンバー全員集合!
登場にも手を抜かないのがプロだよなぁ……」
「……ステージとかの演出って、グループ内で決めてんのか?」
「まぁ最近はそうみたいだぜ!このコンサートも、メンバーを中心に演出が組み込まれているんだ。
今の登場シーンだって個人個人で考えたと思うぜ?
……お!お前もそれなりにハマってきたじゃんかよ(笑)」
「っ……うるせぇよ……」
少し頬を染める憲吾。
「(笑笑)」