第13章 ☆Story11☆ ドラマ撮影スタート
紫鶴大学に向かう2人、
「それで?ゆりちゃんが相談したいことって?」
「……誕生日の時、藤ヶ谷さんと遊びに行ったじゃないですか……」
「う、うん……そう、だったね……」
「実は私、あの日不良の人に絡まれて……」
「っえぇ!?」
「でも、ある人が私を助けてくれたのでその場はなんとか……あの後、藤ヶ谷さんとパパも来てくれたので……」
「えっと……よく、わからないんだけど……(汗)」
「その、絡まれた不良の人が班田っていう人なんですけど……その班田さんが、
「今回は見逃してやる」みたいなことを言って……」
「っ!?
そ、それって……脅迫だよね……?」
「……。」
「……なんで、すぐ俺に言わなかったの?
帰りにでも言ってくれたらよかったのに……」
「すいません……でも、今朝急に不安になって……」
「……わかった。そのことは事務所にも話しておくよ。
……あ、そういえば最近はお守りロボットっていうのが登場したんだよね。
もしかしたらそれ導入する可能性あるけど……それじゃ目立つな……」
「……すいません。」
「なんでゆりちゃんが謝るの?勝手に絡んで来たのは相手の方でしょ?
そいううことは、素直に大人に頼っていいんだから……ママの時みたいに、事件にまで発展はさせたくないからね……」
「事件って、雅さんの……」
「まぁね、そんなところだね……何より、本人が1番辛い思いをするから……俺は、
マネージャーとしてちゃんと守りたい。ゆりちゃんと、
ゆりちゃんのママは俺にとってとても思入れもあるから……全力で、守りたいって思っているよ……」
「涼介さん……」
「藤ヶ谷さんと、パパと離れている今……今の君をちゃんと守れるのは、俺しかいないから……」
「……。」
「だから、なんでもいいから相談して?
小さなことでも……一人で、抱え込まないで?」
「っ……ありがとうございます、涼介さん……」
「……(微笑)
ゆりちゃんは、俺にとってもちょっとした娘みたいな感じだから……
さぁ、気分を入れ替えて撮影頑張るよ!
俺も、昔のママと柊さんでも思い出しながら見守るよ……」
「……はいっ」