第8章 ☆Story6☆ ママの命日
_神奈川県・新横浜市
ちなみに横浜市は百合の母、有希子の実家がありその近くにお墓がある。
「うっお……でっかい家……」
一行はとある大きい家の前に来ていた。
タイスケはすっかり口をポカンと開けていた。
「ここ、私の祖母の実家なんです。
昔ながらの作りなんです。大体……昭和初期くらいですかね……」
「でも、全然古くない感じ!
すごい綺麗だね。」
「修繕工事しましたからね……あ、おばあちゃん!」
「あらゆりちゃんいらっしゃい!
ドルチェのみんなも。」
由紀子が家から出て来た。
「「こんにちは!」」
「キスマイのみなさんも、わざわざありがとうございます。
皆さんのことは北山くんから聞いているわ。」
「え、北山ってうちの……」
タイスケはヒロミツを見た。
「違うわ。来海ちゃんのお父さんよ。
会ってみればわかるわ。他のメンバーさんも、きっと驚くわね(笑)」
「「……?」」
一斉に首をかしげるキスマイメンバー。
「自己紹介申し遅れましたが、私は玉森有希子と申します。」
「た、玉森……」
自分と同じ名字を聞いて呆然とするユウタ。
「有希子、ゆりちゃんたちが来たのかい?」
「あらあなた、えぇ。キスマイの皆さんも一緒よ。」
裕志も家から出て来た。
そしてその後ろには太輔と太輔の家族も出て来た。
「こんな多くの人に来てもらえて、娘も嬉しいでしょうな。」
「そうね。まずはいっぷくしていきなさいな。
あまりにも大勢で行くと娘も驚いちゃうからね(苦笑)」
「そうするよおばあちゃん。パパも、行って来たの?」
「俺はまだだよ。お前と行ったほうがいいと思ってな……」
「そっか。」
「親父たちは、さっき行って来たよ。」
「あぁ。お墓に水や花は取り替えてあるから、いっぷくしたら
線香でもあげて来なさい。」
太輔の父、英輔は麦茶を持っていた。
「その麦茶、おじいちゃんの手作り?」
「まぁな、最近凝っているんだよー(笑)
いやぁ……この頃の農業も進化しているからな、色々と。」
「だね。じゃあみんな、お座敷の部屋に行こうか。」