• テキストサイズ

何よりも大切な君に。【黒バス】

第1章 似た者同士は惹かれ合う?【花宮真】





保健室の前に来ると、
中で物音がしているのに気がついた。


ギシギシと、軋む音。

衣擦れの音。

・・・まさか・・・


『・・・また、空気読んだ方がいいの・・・?』


そんな・・・でもお昼前に・・・しかも授業中かもしれないのに!

持っていたミルクパンを落としそうになって、慌てて持ち直す。

ダメ、絶対に・・・注意しなきゃ。



そっと、音が聞こえないようにドアを開く。

『?・・・』


声、がしない・・・?


発情期の行為

という疑惑は頭から抜けていった。

じゃあ、なに・・・?

ベッドに近づくたび聞こえてくるのは寝息。

『・・・寝てるの?』

声をかけてみても返事はない。

勝手にベッドに寝るなんて・・・

『・・・花宮・・・?』

勝手をするなんて、あいつしか居ない・・・はずだよね?

でも、もし違かったら?


────そう考えると、残念がる自分が居る。


どうして?
なんで?


『・・・花宮?』

返事はない。

それが一層、期待を膨らませる。


僅かな衣擦れの音。

そんな音と、
私がカーテンを開けた瞬間は同時だった。


「・・・俺じゃなかったら」

『っ・・・』


どうしてたんだよ?






ミルクパンが、床に弾んだ。







・・・・・・私、どうしてた?








/ 144ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp