第4章 出逢うことの無かったふたり【火神 大我】
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『・・・火神大我、は・・・誠凛高校の1年生・・・』
「柚井維、は、陽泉の3年・・・」
『バスケ部でエースとして活躍し、その驚異のジャンプ力は計り知れない』
「陽泉のマネとして情報収集とサポートをこなす」
お互いがお互いのノートに書き残す。
注意すること、禁止のこと、やるべきこと、入れ替わった日のこと───
それらを書いていって、私達はお互いの生活を保つことを決めた。
周りの奴らに怪訝な目を向けられないよう、俺達はルールを決め、協力しあう。
生憎、目が覚めると不鮮明になってしまうため、絶対にノートに書き記すことは忘れちゃダメ!!
周りの奴等やお互いの生活にあまり干渉せず、お互いの生活を守りあう。
「・・・そういう約束だったのに・・・」
『っあの男は~・・・!』
「あの女は・・・ッ!!!」
『干渉しすぎ!てか何で女子に告白されてんのよ!』
「知らねーよ!! 何もしてねーし」
『嘘だー、絶対私の体使って接触してんでしょ!』
「んなことやってねぇ!!!!!」
何なの、あの男・・・
「なんで練習3倍になってんだよ!」
『知らない! 私だって精一杯なの!』
「俺の体のことも考えろよ」
『だからご飯たくさん炊いてるじゃない』
「多すぎだよ! つか食べ過ぎだろお前ッ! 俺の金のこと考えろよ!」
何だよ、あの女・・・
『「もう、意味わかんねぇ/ない!!!!!」』