第4章 出逢うことの無かったふたり【火神 大我】
──────────────---
「維ちーん、今日も髪縛ってあげよーかー?」
『え? な、なんで?
・・・てか、【今日も】?』
「えー? うんー」
部活。
早速ドリンクを作っていると、紫原くんが寄り掛かってきた。
ま、まさか・・・
『昨日私が髪おろしてたのは・・・本当・・・?
ね、寝癖がついてたことも・・・!?』
「あーそう言えばそうだったかも~」
・・・・・・穴があったら入りたい・・・。
え、そんな、まさか・・・
『・・・本当に?』
「? うん」
何で・・・?
そう言えば、何だか長い長い夢を見ていた気がしていた。
誰かの夢は分からないけど、確かバスケはしていた・・・気がする。
──────まさか。
・・・まさか、ね。
──────────────---