• テキストサイズ

Ég mun fela þig(進撃の巨人・ライナー夢)

第10章 天と地の時間


 終尾の巨人が、地ならしを巻き起こしながら大地を踏みしめる。

 無数の超大型巨人が地を揺るがし、その背にしがみつきながら、ライナー・ブラウンは息を切らしていた。

 仲間たちとともに、最後の戦いを続けている。

 マーレの戦士たちと、かつての敵である調査兵団。
 互いに手を取り、エレン・イェーガーを止めるために必死の攻勢を繰り広げていた。

 「くそっ……! きりがねぇ……!」

 ジャンの叫びが聞こえる。

 そう、終わりが見えなかった。

 始祖ユミルが歴代の巨人たちを召喚し、次々と襲いかかってくる。

 見たことのない巨人。
 かつて恐れられた巨人。
 どれも強靭で、執拗で、ただひたすらに彼らを押しつぶそうと迫ってくる。

 だが——

 その群れの中に、ライナーは見覚えのある姿を見つけた。

 鋭い装甲に覆われた体躯。

 力強くも無駄のない動き。

 ——まるで、あの日のままの鎧の巨人。

 ライナーの体が硬直した。

 (……嘘だろ)

 目を疑う。

 そんなはずはない。

 でも——間違いようがなかった。

 彼女だ。

 ヒルドルの巨人が、そこにいた。
/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp